無機化学では、なぜ色が重要なのか?

淡緑色、赤褐色、濃青色・・・

無機化学の分野では、いろんな色が出てきます。
しかも、日常生活では使わないような色の名前がいっぱいあります。
なじみもないし、種類がたくさんありすぎて、一体全体どれがどれだかこんがらがってしまいそうですよね。
なのに、どうしてわざわざ、化合物の色をこんなに苦労して覚えなければいけないのでしょうか?

それは「色くらいしか識別する方法がないから」なのです!
例えば野球のバットが金属製か木製かというのは、持ってみたり叩いてみたりすればわかります。
しかし、化合物のほうはというと、そんなわけにはいきません。
小さすぎて、分子1つ1つなんか到底見ることはできないし、
もちろん触ることだってできません。
舐めてみるという方法もありますが、これは命の危険を伴います(笑)

ということで、安全確実に化合物の種類を識別するために、色を活用していたのです。
この薬品を加えて、こんな色になるんだったら、あの物質に違いない、というふうにやるのです。
昔は、物質を精密に分析する装置などはありませんでしたから、色というものがとても大切な役割を持っていました。
現在では色だけで判断することはありませんが、それでもなお、色は人間が目で見てすぐわかるという素晴らしい特徴を持っているので、その重要性には変わりはありません。

それに、色とりどりの化合物は、見ていてきれいですよね。
この色を見て、化学の研究に興味を持ったという人がたくさんいるんですよ。
化学の教科書の最初や最後のページに、カラー写真がありますよね。資料集でもいいです。
その実際の化学物質の鮮やかな色を見ながら覚えると、頭に残りやすくなりますよ。

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