~不思議さいえんす・高校生物講座~ 【細胞の構造とそのはたらき(2)】

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~不思議さいえんす・高校生物講座~ 【細胞の構造とそのはたらき(2)】

□原形質流動
  オオカナダモの細胞などを観察すると、細胞内の顆粒が一定の方向に移動する
 現象が見られる。この現象は原形質流動と呼ばれ、細胞質基質が流動性を帯びて
 いることの現れである。原形質流動は細胞が死ぬと見られなくなる。

□光学顕微鏡による細胞観察
 ◆プレパラートの作り方(押しつぶし法)
  ○ 作り方の順番 ☆固定→解離→染色→押しつぶし☆
  ○ 濃い酢酸溶液につけて、細胞が生きている時に近い状態で保つことを固定と
    いう。(カルノア液を使うこともある)
  ○ 塩酸につけて細胞どうしが離れやすい状態にすることを、解離という。
  ○ 細胞小器官は無色なので、見やすくするために染色する。
    染色体は酢酸カーミン(赤紫)、ミトコンドリアはヤヌスグリーン(青緑)で染まる。

 ◆光学顕微鏡の操作法
  ① 対物レンズは接眼レンズを取り付けた後にはめ込む。
    (逆の順ではほこりなどが鏡筒内に入ったままになる)
  ② レボルバーを回して対物レンズを最低倍率に合わせる。
  ③ 反射鏡を調節して視野を明るくする。
  ④ プレパラートをステージ上に載せる。
  ⑤ 横から見ながら、調節ネジを回してプレパラートと対物レンズの間を
    できるだけ近づける。
  ⑥ 接眼レンズを覗きながらピントを合わせる。
  ⑦ 観察したい対象を視野の中央に移動させる。
  ⑧ レボルバーを回して対物レンズをより高倍率のものに変える。

 ◆ミクロメーターの使い方
   細胞の大きさを測るのに用いるミクロメーターは、ステージに置いて使用する
  対物ミクロメーターと、接眼レンズ内に装着する接眼ミクロメーターからなる。
   対物ミクロメーターの1目盛りは観察倍率によらず10μmであるが、接眼ミクロ
  メーターの1目盛りは観察倍率によって変わる。
   そこで、2つのミクロメーターの目盛りの重なりを利用して接眼ミクロメーターの
  1目盛りが何μmに相当するかを測定する。
   例えば、対物ミクロメーターの4目盛りと接眼ミクロメーターの5目盛りが一致
  していたとすると、この場合の接眼ミクロメーターの1目盛りは、
                   10×4÷5=8(μm)
  となり、この倍率のまま、細胞を観察したところ、接眼ミクロメーターで15目盛り
  あれば、この細胞の大きさは8×15=90(μm)ということになる。

  <単位について>
    1000nm=1μm,1000μm=1mm,1000mm=1m,1000m=1km

 ◆分解能(解像力)
   分解能(解像力)とは、どれくらい小さなものまで見分けることができるかを
  示す数値のことである。
   肉眼、光学顕微鏡、電子顕微鏡の分解能は、肉眼が約0.1mm(=100μm),
  光学顕微鏡が約0.2μm,電子顕微鏡が約0.2nm(=0.0002μm)である。

   ちなみに、野口英世(1876~1928)が、熱帯アフリカと中南米の風土病である
  黄熱病の真の病原体を発見することができなかったのは、黄熱病の病原体が、
  光学顕微鏡で観察可能な細菌ではなく、電子顕微鏡でのみ観察できるウイルス
  であったからである。
   黄熱ウイルスの大きさは40~50nmであり、200nmまでの分解能しかない光学
  顕微鏡で発見することは到底不可能な話であったのだ。
   なお、電子顕微鏡が登場したのは、野口の死後の1932年のことである。

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